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現役屈指の3Pシューターのクレイ・トンプソン。

ステフィン・カリーと共にスプラッシュブラザーズと呼ばれ、ウォリアーズ王朝を支えました。

ゾーンに入ったら止める術がなく、1Q、1試合の記録を数多く保持しています。

昨シーズンのファイナルで全治1年の怪我を負い、ウォリアーズは最下位に位置しているため「王朝は終わった」と言われています。

現在トンプソンは「間違っていることを証明する」ためにリハビリに励み来シーズンに備えています。

本日は来シーズン完全復帰を期待されているクレイ・トンプソンを見ていきましょう。


【テーマ】

伝説の記録、第3Qに37得点を叩き出した男

~クレイ・トンプソン~


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目次
1. 第3Qに37得点

2. 受賞歴

3. スプラッシュブラザーズ


4. NBA記録

5. コービー、チェンバレン越え

6. まとめ


1. 第3Qに37得点

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2015年1月に行われたウォリアーズvsキングス戦の第3Qに

37得点のNBA新記録を樹立しました。

※もちろん未だに破られてはいません。

第3Qに放った13本のシュートは全て成功
FG13-13 3P9-9 FT2-2

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トンプソンは第3Q開始からNBA記録を狙いにはいってません。

得点の時間を確認してみましょう
9:45 2Pシュート(2)

8:22 3Pシュート(5)

7:15 3Pシュート(8)

6:05 2Pシュート(10)

5:32 3Pシュート(13)

4:58 3Pシュート(16)

4:20 3Pシュート(19)

3:04 3Pシュート(22)

2:30 2Pシュート(24)

2:07 3Pシュート(27)

1:37 2Pシュート(29)

1:07 3Pシュート(32)

0:35 3Pシュート(35)

0:04 2FT(37)

ご覧の通り、最初から狙いにいっていないのが分かります。

途中からゾーンに入ったのです。

1Q(12分)で37得点と言われていますが、
10分で37得点を叩き出したのです。
6分で27得点を叩き出したのです。

トンプソンは試合後、
「クレージーな試合だった。自分でも何が起こったのかわからない。誰もが歴史に名を残すようなスコアラー、選手になりたいと夢見るもの。信じられないけれど、現実のものとなったよ」

とコメントしました。

この日、トンプソンは歴史に名を残しました。

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ちなみに。。。
これまでの記録は33得点です。
・2008年 カーメロ・アンソニー
・1978年 ジョージ・ガービン

この試合もう1つNBA記録を達成しています。
1Qにおける3Pシュート成功数 9本

2015年1月23日クレイ・トンプソンは
1Qにおける最多得点、最多3Pシュート成功数
を達成したのです。



2. 受賞歴

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3×NBAチャンピオン:2015, 2017-2018

5×NBAオールスターゲーム出場 : 2015-2019

オールNBAチーム
 2×3rdチーム:2015-2016

NBAオールディフェンシブチーム
 2ndチーム : 2019

NBAスリーポイント・シュートアウトコンテスト優勝:2016

NBAオールルーキーチーム 1stチーム : 2012

〇基本情報

身長: 198㎝

体重: 97㎏

所属チーム: ウォリアーズ2011-
     
ポジション: シューティングガード

出身: アメリカ(カリフォルニア州ロサンゼルス)

ドラフト: 2011年 11位


3. スプラッシュブラザーズ

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スプラッシュブラザーズとは
ステフィン・カリーとクレイ・トンプソンのコンビです。

ボールが水面に落ちた時に上がる水しぶきのように、ゴールネットが何回も跳ね上がるので「スプラッシュ・ブラザーズ」と呼ばれるようになりました。

※スプラッシュは「大成功する」という意味もあります。

カリーとトンプソンの2人が揃って活躍した2012年12月21日ボブキャッツ(現:ホーネッツ)戦の試合中に、チームスタッフが"#SplashBrothers"というハッシュタグを使ってツイートを行ったのが始まりです。

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〇それぞれのNBA記録を見てみましょう。

ステフィン・カリー
・シーズン3P成功数 402
・3P成功連続試合数 157
・プレーオフ3P成功連続試合数 112
・1シーズンプレーオフ3P成功数 98 クレイ・トンプソンとたい
※歴代3Pシュート成功数 2495本 3位

クレイ・トンプソン
・1Q最多得点 37得点
・1Q3Pシュート成功数 9本
・プレーオフ1試合3Pシュート成功数 11本
・1シーズンプレーオフ3P成功数 98 ステフィン・カリーとたい
・1試合3Pシュート成功数 14本
※歴代3Pシュート成功数 1798本 18位
※シーズン3P成功数 276 4位

ちなみに。。。
カリー、トンプソン共に父親がNBA選手です

ステフィン・カリー
・デル・カリーは1994年に6thマン賞を獲得しています。幼少期からカリーをチームベンチに連れていき熱心に説明するなど、英才教育を行っていました。
・カリーがルーキーシーズンには1週間に2回は連絡を取り合い問題点を修正するサポートも。
・2014年には家族そろってシューティングスターズに登場。
・弟のセス・カリーはダラス・マーベリックスに所属

クレイ・トンプソン
・マイカル・トンプソンは1978年にドラフト1位指名されています。
・2度のNBAチャンピオンに輝きました。
・マジック・ジョンソンやカリーム・アドゥブルジャバーと共にレイカーズでプレー
・兄はNBAプレイヤー、弟はMLBロサンゼルス・ドジャースに所属しています。

カリー、トンプソン共に素晴らしい血統の持ち主です。


4. NBA記録

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1Qにおける最多得点、最多3Pシュート成功数の他にも特筆すべき試合がいくつかありますが、

今回は2試合紹介します。
・1試合における3Pシュート成功数最多記録
・29分で60得点


〇1試合における3Pシュート成功数最多記録
2018年10月29日のブルズ戦。

1試合における3Pシュート成功数最多記録を塗り替えます。

1試合で14本の3Pシュート成功

※前半だけで10本の3Pシュート成功も最多記録になります。

それまでの記録は13本でカリーが保持していましたが、
試合中にカリー本人に「記録を狙え」と言われたそうです。

素敵なコンビですね。

まだあります。

この試合は開幕から8試合目でした。

開幕から7試合を終えてトンプソンは3Pシュート成功数5本と絶不調でした。
メディアからもバッシングを受けていましたが、

黙らせました。

さすが、トンプソン。

黙らせる方法がカッコよすぎます。



〇29分で60得点
2016年12月5日のペイサーズ戦

ショットクロックが導入された1954年以降、30分以内での最多得点記録となっています。

ウィルト・チェンバレン(100得点)
コービー・ブライアント(81得点)

は残り20分から伝説が始まったので、最初の30分はトンプソンが勝りました。

〇この試合は他にも面白いデータがあります。
・ボールに触れた回数52回
・ボール保持時間90秒
・ドリブル回数11回

90秒で60得点を叩き出すということは、ボールをもらう前に勝負をつけているということです。

相手ディフェンスを自ら(チーム連携)で崩し、パスをもらう。

パスをもらった(パスを出した)時点で勝負あり。

キャッチ&シュートで決めてしまうのです。



クレイ・トンプソンは
歴代屈指のキャッチ&シュートの天才ということが分かります。


5. コービー、チェンバレン越え

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NBAの記録の中で越えられないが、越える瞬間を見てみたい記録があります。

それは、1試合の得点です。

1位 100得点 ウィルト・チェンバレン
2位 81得点 コービー・ブライアント

私は現役選手の中で越える可能性を秘めた選手は
現役最高の70得点を達成した
デビン・ブッカー

2010年代の得点王
ジェームス・ハーデン

2010年代平均得点トップ
ケビン・デュラント

等候補はいますが、

私はクレイ・トンプソンが筆頭だと思います。


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先ほどの29分で60得点の試合を見てみましょう。
29分 60得点 クレイ・トンプソン
41分 81得点 コービー・ブライアント

1分当たりの得点を比べると
2.07得点 トンプソン
1.98得点 コービー

トンプソンはコービーが81得点を叩き出した試合よりもハイペースで得点を重ねたのです。

この試合後、コービーの81得点を超えることができたかという質問に、
「コービーと並べて語られるだけでも光栄に思う。彼の記録を破っていたかどうかはわからない。あれはアンタッチャブルな記録に思えるけれど、でも、自分のできることに限界を作りたくはない」

とコメントしました。

私はひそかに狙っているんじゃないかと思っています。

他にも記録破る可能性について
・3Pシュートが得意
・圧倒的な爆発力
・キャッチ&シュートが得意

〇3Pシュートが得意
簡単な算数ですが、
2Pシュート 50本
3Pシュート 34本

で達成が可能です。

シュート本数が少ない方が時間に余裕が出てきます。

〇圧倒的な爆発力
・第1Qで37得点
・10連続3Pシュート成功
・30分未満で60得点を達成

上記の記録はトンプソンの爆発力を示しています。

〇キャッチ&シュートが得意
60得点試合の時もそうですが

・ボールに触れた回数52回
・ボール保持時間90秒
・ドリブル回数11回

オフボールの時間が長いということは、得点に意識する時間が長くとれるということです。

以上のことから
コービーの81得点、更にはチェンバレンの100得点を超えるのはトンプソンしかいないと思います。


6. まとめ

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ステフィン・カリーと共にスプラッシュブラザーズと呼ばれ、ウォリアーズ王朝を支えました。

昨シーズンのファイナルで全治1年の怪我を負い、ウォリアーズは最下位に位置しているため「王朝は終わった」と言われています。

現在トンプソンは「間違っていることを証明する」ためにリハビリに励み来シーズンに備えています。

先日のインタビューで、
「『王朝はおしまい。あのチームは素晴らしい時代を築いた』と言われるたびに頭にくるし、周りが間違っていることを証明したくなる。この気持ちが僕を燃えさせてくれる」

とコメントしました。

昨シーズンまで、カリーやデュラントのわき役に徹していたトンプソン。

来シーズンはスプラッシュブラザーズとしてわき役に徹している場合ではありません。

内なる闘志を燃やし続け、
来シーズンコートに立った時完全復活ののろしと共にトンプソンの爆発的活躍に期待します。