NBAはコービー・ブライアント(レイカーズ)、ティム・ダンカン(スパーズ)、ケビン・ガーネット(セルティックス他)ら9名の2020年バスケットボール殿堂入り選手を発表しました。
コービー・ブライアント、ティム・ダンカン、ケビン・ガーネットら9名が殿堂入り …ィム・ダンカン、2008年にボストン・セルティックスを優勝に導いたケビン・ガーネットら9名が、2020年のバスケットボール殿堂入りメンバーに選ばれたと… (出典:スポーツ総合(NBA Rakuten)) |
今回は殿堂入りしたティム・ダンカンについて見ていきましょう。
【テーマ】
【目次】
通称:ティミー
ティミーは1997年ドラフト1位でスパーズに入団してから引退するまでの19年間をスパーズ一筋でプレーしてきたビックマンです。
19年間連続でプレイオフ進出し、スパーズに5度のNBAチャンピオンをもたらしたスーパースター。
“ビック・ファンダメンタル”というニックネームを持ち、基本に忠実でチーム第一に考える堅実な選手としてスパーズの象徴的選手です。
私生活においてもスーパースター感を全く表に出さず、「地味」というイメージが付きまとうが、史上最高のパワーフォワードとして呼び声も高い。
【アワード】
・NBAチャンピオン:1999,2003,2005,2007,2014
・シーズンMVP:2002,2003
・ファイナルMVP:1999,2003,2005
・オールスターMVP:2003
・新人王:1998
・オールNBA
1stチーム:1998,1999,2000,2001,2002,2003,2004,2005,2007,2013
2ndチーム:2006,2008,2009
3rdチーム:2010
・オールディフェンシブ
1stチーム:1999,2000,2001,2002,2003,2005,2007,2008
2ndチーム:1998,2004,2006,2009,2010,2013
・オールスター選出:15回 1998,2000~2011,2013,2015
【歴代記録】
・シーズン ダブルダブル達成試合数 830試合 歴代1位
・プレーオフ ダブルダブル達成試合数 164試合 歴代1位
・18年連続リバウンド500以上 歴代1位
・同一チームにおけるシーズン勝利数 954勝 歴代1位
・オールNBA チーム、オールNBAディフェンシブ両方選出 13年連続 歴代1位
・オールNBA チーム 15回選出 歴代1位
・オールディフェンシブ 15回選出 歴代1位
少年期はバスケットとは無縁で、兄弟の影響で水泳に取り組んでいたが、ハリケーンで島に唯一あった競技用のプールが使用不能になり、水泳に対して情熱を失ってしまいました。
中学校3年生の時義理の兄弟の影響でバスケットを始めます。
ティミーが高校在学時に島に訪れてきたNBAのスパースターのアロンゾ・モーニングと試合する機会があり、その試合がきっかけでウェイク・フォレスト大学に進学しました。
大学3年時にはチームのリーダーとして、2年連続で最優秀守備選手賞とACC年間最優秀選手、オールアメリカ1stチームに選ばれ、周囲からはNBA入りを勧められたが、亡き母の言葉を信じ大学卒業後からNBA入り目指しました。
4年生時には大学バスケのタイトルを総なめにし、ドラフト1位が確実視されます。
ドラフト1位でスパーズに入団し、デビット・ロビンソンと共にツインタワーを結成するとティミーのショータイムが始まりました。
昨シーズン20勝のみだった勝利数を56勝にまで押し上げ、ルーキーながら平均21.1得点2.7アシスト11.9リバウンド2.5ブロックの成績を残し、オールNBA1stチームとオールディフェンシブ2ndチームに選ばれる快挙を達成。
2年目になると、ロビンソンがチームの主役をティミーに譲り、サポート役に回ります。
プレイオフに進出したスパーズはツインタワーで他を圧倒し、ファイナルではパトリック・ユーイングが怪我で離脱していたニックス相手に4勝1敗でスパーズが史上初のチャンピオンに輝きます。
ティミーはシリーズ平均27.4得点14.0リバウンドを記録しNBA2年目にしてファイナルMVPの称号を手にします。
1999-00から2001-02シーズンまではシャキール・オニール、コービー・ブライアント擁するレイカーズに3連覇を許し苦汁を飲む形となってしまいます。
ティミー個人としては2001-02シーズンを迎えるころに絶頂期を迎え、キャリヤ唯一となる平均40分以上出場しキャリアハイの平均25.5得点を記録しシーズンMVPを獲得。
翌シーズンも平均23.3得点の他、キャリアハイとなる平均12.9リバウンド3.9アシスト2.9ブロックを記録し、2年連続MVPを受賞しました。
プレイオフでは宿敵レイカーズを破り、ファイナルではジェイソン・キッド率いるニュージャージー・ネッツと対戦するが絶頂期のティミーを止める術がなく、4勝2敗で4年ぶり2回目の優勝を飾りました。
ファイナル平均24.2得点5.3アシスト17.0リバウンド5.3ブロックの圧倒的な記録を残したティミーは2度目のファイナルMVPを受賞。
この年のオフにデビット・ロビンソンが引退し、NBAデビューから6年間続いたツインタワー時代の終焉を迎えました。
ロビンソンが引退し、チームのリーダーとして期待がかかっていたティミー、しかしシーズンが始まる前にチームリーダーという重責を担うことに抵抗を示しました。
チームはまとまらず、プレイオフ2回戦のレイカーズ戦でスイープ(4連敗)での敗退。
翌シーズンは怪我の影響で試合数、プレイタイム共に過去最低でしたが、ベンチから試合を見る時間がティミーをリーダーとして自覚させました。
プレイオフのカンファレンス決勝ではスティーブ・ナッシュ擁するオフェンス力のサンズを相手にディフェンス力のスパーズはハイスコアゲームを展開し、ファイナル進出を果たします。
ファイナルでは連覇のかかるピストンズとの対戦となり2人のウォーレンス相手に苦戦しましたが、ジノビリ等の活躍により3度目の優勝を飾り、3度目のファイナルMVPを獲得しました。
試合後ポポヴィッチHCは「彼は偉大な選手達のようにチームを引っ張り勝利に導いた」とティミーを称賛。
この言葉はティミーがスパーズのリーダーとして最高の賛辞となりました。
連覇がかかった翌シーズンは怪我で苦しんだが、スパーズはかつてない勢いで勝ち続けました。
かつてロビンソンがティミーにエースの座を譲ったように、ティミーもパーカーにエースの座を譲ったシーズンでもあります。
プレイオフに入るとティミーは本来の姿を取り戻すような活躍をし、カンファレンスファイナルではダーク・ノビツキー擁するマーベリックス相手に第7戦の延長戦にまでもつれる大激戦の末惜敗。
10年目となる2006-07シーズンではオールNBA1stチームに復帰し、久しぶりにシーズンを通してティミーの活躍を見れたシーズンとなりました。
レギュラーシーズン圧倒的な勝率を残したダラスマーベリックスがまさかの1回戦負けにより、2回戦のサンズ戦が事実上の優勝決定戦になりました。
乱闘騒ぎも発生するほどの荒れた試合になりましたが、4勝2敗で制すると、そのままの勢いでファイナルではレブロン・ジェームス擁するキャバリアーズ相手にスイープ(4連勝)で圧倒。
スパーズとティミーは4度目の優勝を果たします。
ファイナルMVPにはティミーではなくトニー・パーカーが選ばれましたが、ティミーの評価はMVPを受賞した時と何も変わりませんでした。
2007-08年4度目の連覇への挑戦シーズンは、平均19.3得点10.7リバウンドという成績を残し、ディビジョンン1位でプレイオフへ。
プレイオフ1回戦、2回戦の激闘を制し、カンファレンス決勝ではコービー・ブライアントとパウ・ガソル擁するレイカーズに圧倒され連覇の夢は断たれてしまいます。
2008-09シーズン、膝に慢性的な故障を抱えながらも平均19.3得点10.7リバウンドの記録を残しました。チームの高齢化に加え、ジノビリも故障を抱えた状況にも関わらず、ディビジョン1位に。
しかし、チームに勢いをつけることができず2000年以来のプレイオフ1回戦負けという屈辱を味わいました。
2009-10~2011-12の3シーズンはポポヴィッチHCがプレーオフに向けレギュラーシーズンの徹底的なプレータイムの管理を行います。
ロードマネージメントとは↓
カワイ・レナード怪我か!それとも……
しかし、万全で臨んだはずだったプレイオフもカンファレンス2回戦、1回戦、カンファレンス決勝で敗退してしまいます。
2012-13シーズンは久しぶりにファイナルに進出し、BIG3のマイアミ・ヒートと対戦しました。
これまでファイナルに進出すれば必ず勝っていたスパーズでしたが、初めて敗退することになります。
最終戦の勝負所でティミーはティップショットを外し、ファイナル初の敗退となり、ティミーは「生涯忘れることはないだろう」と語りました。
ティップショットを外した際にティミーは感情を露わにし、フロアーを叩いて悔しがりました。
2013-14シーズン、昨シーズン取り損ねたチャンピオンリングを獲得するためにスパーズは再びファイナルに戻ってきました。
昨年と同じカードとなったヒート戦、ティミーはプレーというよりも気持ちでチームを奮い立たせ、覇権を奪還。
5度目のチャンピオンになったティミーは過去4度よりも喜びを表に出していた気がします。
ファイナルMVPには現在リーグ屈指のスーパースターのカワイ・レナードが獲得。
シーズン終了後引退が囁かれていたが、スパーズの一員としてその後2シーズンに渡り活躍。
2016年7月11日スパーズは記者会見を開きティミーの現役引退を発表。
19年間に及ぶ選手生活に終止符を打ちました。
現在は恩師ポポヴィッチHCの下、アシスタントコーチとしてスパーズの一員として活躍しています。
2020年のNBA殿堂入りの3選手はコービー・ブライアント(レイカーズ)、ティム・ダンカン(スパーズ)、ケビン・ガーネット(セルティックス他)です。
3選手には共通点があります。
3選手とも圧倒的なリーダーシップを発揮したという事です。
3選手がいなければレイカーズ、セルティックス、スパーズにチャンピオンリングをもたらすことは不可能だったでしょう。
もちろん、相違点もあります。
3選手とまぎれもなくスパースターです。
皆さんは誰のファンですか?
私はコービーのファンなので3選手の内1人を選ぶとしたらコービー一択です。
最後に。。。
※トラッシュトーク・・・試合中に試合中にダーティーな言葉で相手を挑発し、心理面を揺さぶること